【飯テロ注意】玉子焼(明石焼)のお店、梯子した。in 魚の棚商店街

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去る平成二六年八月一五日(去年の俺の誕生日)の日没後、玉子焼たまやき)を食すべく『魚の棚(うおんたな)商店街』へ足を運んだ。

明石近郊の台所として栄える【魚の棚商店街】特産の魚介類や練り製品、乾物などを扱う商店を中心に100店舗以上が軒を連ねる

たこ焼きの本場である大阪が生まれ育ちである小生にとって、玉子焼とたこ焼きとの違いについては、予算を大いに割り当ててでも究明したかった長年関心を持っていた疑問であった。

故に、小生にとって玉子焼を食す事こそ、明石市観光の悲願であった。

尤も、訪れた時間帯が7時過ぎだった事もあり、下記の2件だけの食べ比べに留まった。

されど、2件も梯子できただけでも充分な収穫は得られた。

何故なら、玉子焼のお店の共通点と相違点を見出す事ができたのだから。

なおFateと半沢直樹の聖地巡礼は翌日に神戸で本気出しますた。

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玉子焼とたこ焼きとの違い

その前に留意して頂きたい事がある。

玉子焼とたこ焼きは似通って混同されがちであるが、双方には二つの明確な相違点がある。

中身の具材が一種類だけか否か。

玉子焼の具は、明石の名産品である蛸(タコ)かあるいは穴子(アナゴ)のみ。

たこ焼きの具に関しては、青ねぎ、天かす、紅生姜をタコと併せて投入する調理法が大阪で一般的だ。

そもそもたこ焼きに具が多い理由は、その原型と言われる『ラヂオ焼き』(”ちょぼ焼き”と呼ばれる粉物料理を玉子焼と同様に球状に調理した料理)に由来している。

そして、会津屋の創業者が玉子焼に倣って生地に卵を混ぜ、ラヂオ焼きの具の一つであるこんにゃくや牛スジ肉の代わりにタコを入れて『たこ焼き』と名付けた事が起源であると言われている。

出汁の有無、と言うよりも寧ろ味付けと食べ方の違い。

たこ焼きは、大阪で同じくらいに好まれている『お好み焼き』や『ソース焼きそば』と同じく、とんかつソースやマヨネーズ、かつお節や青のり等を掛けて食べる。

味が強いとんかつソースやマヨネーズは、ラヂオ焼きに由来するその雑多な具材の味を纏めるのには打ってつけの調味料として大阪人に好まれている。

見方を変えれば、とんかつソースやマヨネーズが具材本来の味を殺して単調な味付けとなる感が否めない。

そして、爪楊枝に刺して口に運べる。

勿論、大阪でも箸を使って食べる姿を見かけるが、そもそも、たこ焼きは外出中に買食いする間食、手頃な価格で気軽に食べられる軽食という位置づけである。

そのため、客席を設けていないお持ち帰りだけの専門店が多い上に、店内飲食ができる店舗であっても、お持ち帰りで注文して買って帰る人のほうが圧倒的多数である。

故に、割り箸よりもコストパフォーマンスに優れる(省資源で安価な上に洗わずに捨てられる)爪楊枝が提供される。

見方を変えれば、(お行儀が悪いと賛否両論がある)買食いが大阪人の文化的慣習であるが故の食べ方だと言えよう。だから目くじら立てないで大目に見てやってください。食い倒れの街だもん。

一方で、玉子焼の一般的な食べ方は熱々の玉子焼を出汁(だし)に浸けて冷ましてから食べる。

たこ焼きに使われる粘性があるソースと違って、滴り落ちる出汁を受け止めるためには小鉢を手前に寄せる必要がある上に、出汁に浸ける事で生地の形が崩れやすい。

何より、出汁の存在によって、歩きながら食べる事、買食いが不可能である。

結果、玉子焼は基本的に店内で箸を用いて食すか、もしくは自宅等に持ち帰って食べる事になる。

実食

さて本題。

この日の注文では調理中の様子を観察できなかったので、焼き加減などの違いまでは把握できなかった。

そのため、今回のレポートでは玉子焼に添えられる出汁について着目した。

玉子焼・甘党たこ磯

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最初に食したお店がここ、『たこ磯』さんである。厳島弁財天の隣。

当日は玉子焼(しかも具材が蛸だけ)だけを注文した。

それ故に、他は存じないが、メニューを見るに『ぜんざい』『おしるこ』『あべ川』がある甘味処でもあるらしい。

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こちらの出汁は旨味が強い一方で塩味が控えめ。

飲み干しても塩辛くない絶妙な塩加減に、薬味の三つ葉も相まって、総じてさっぱりとした優しい味わいだった。

この出汁に玉子焼を浸すと、温度が程よく下がり、滑らかな口溶けとなる。

尚且つ水っぽさを感じさせる事無く、玉子焼そのものの味を堪能する事ができた。

よって、たこ磯さんの出汁は玉子焼の味を引き立てるタイプだと言えよう。

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玉子焼・お好み焼よし川

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二軒目が『よし川』さん。魚の棚商店街の東端にある。

後で知ったが、ここは魚の棚の中でも一番古い老舗として、よくテレビなどの取材が来るらしい。

そして、通販で購入も可能。

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さて、こちらも玉子焼だけを注文した。

出汁は塩味がよく効いており、それ単独でも口直しで味わえるほどの逸品だった。

その濃さを例えるなら、王将で焼き飯を単品で頼んだ際に付いてくるスープくらいのしっかりとした味付けだった。

これに、ふわふわに焼き上がった玉子焼を浸すと、出汁の味が染み込んで味の相乗効果が生じる。

したがって、よし川さんの出汁は玉子焼と二つで一つ、両輪の関係と言えるタイプだ。

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この食べ歩きでわかったこと

・玉子焼(たまやき)はたこ焼きと混同してはいけない。

・たこ焼きと混同して、ソースを掛けて食べるのは勿体無い食べ方。

・出汁と合わせて堪能しよう。

・出汁や焼き方はお店一つ一つで違う。